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令和2年度卒業生の皆さんへ~学長メッセージ~

 西武文理大学を卒業された皆さん、ご卒業、誠におめでとうございます。

 今年は、サービス経営学部171名、看護学部87名、合わせて258名の皆さんが、西武文理大学を卒業しました。皆さんはこの西武文理大学で、友人、先輩、後輩、先生、実習先での先達など、多くの方々と知り合い、厳しく学び合い、そして楽しく語り合い、あたたかく励まし合って栄誉ある日を迎えられたことと思います。学位取得に至る皆さんの努力に敬意を表したいと思います。

 また、これまで卒業生を支えてこられた保護者、ご家族の皆さまには、教職員を代表して心からお慶び申し上げますとともに、ご卒業までに本学にお寄せいただきましたご支援とご協力に対し、改めまして御礼申し上げます。

 私は、着任してまだ3年ですが、開学以来、皆さんを含めて5,438名の卒業生を社会に輩出できたことを学長として誇らしく思います。

 本来であれば、卒業生一人ひとりに卒業証書・学位記をお渡しし、新しい門出の日を共にお祝いしたかったのですが、新型コロナウイルス感染症の対策のため、皆さんになじみの深いこの教室で代表の方にしかお渡しできないことは本当に残念です。しかし、これもまた特別な思い出になるのではと思いつつ、皆さんに「はなむけの言葉」を贈りたいと思います。

 さて、皆さんに活躍していただきたいこれからの社会についてお話しします。コンピューターが商業的に使われたのは1970年代、インターネットが同様に使われたのは1990年代、スマホはつい最近20年のことですので、私の研究分野であるICT(情報通信技術)は極めて先端的な分野と言えます。

 私は5年前に「前島密賞」を授与されました。前島密は、NHK大河ドラマで取り上げられている埼玉県深谷市出身の渋沢栄一と同じ明治時代に活躍し、”郵便の父“と呼ばれ1円切手の顔にもなっている人物です。「前島密賞」は、彼の業績を讃えて毎年、情報、IT、通信分野の日本版ノーベル賞として功績のあった人に贈呈されているものです。私は、AIを活用し、人類史上初めての「少子高齢社会と情報社会の最適な融合モデル」を研究し、この賞を授与されました。そして、今は世界中の私の教え子が引き継いでくれています。

 さて、皆さんが、社会に出て直面するのは「少子高齢化による人口減少社会、地球温暖化などによる環境破壊問題、そしてデジタル化社会」です。国連は、このうち負の課題を解決するために2030年を目途にSDGs、(持続可能な開発目標)を決定しました。私は、国連のその委員の一人ですので、いろいろお話をしたいところではありますが、ここでは明るい未来に向けて私の専門のICT、デジタル化について少しお話をしたいと思います。

 私は、前任校の早稲田大学でICT分野の研究をし、博士の学位を授与されましたが、社会の中でのICTの利活用は、ここ20~30年で飛躍的に伸び、数年前にはほとんど無名であった5G、AI、ビッグデータなどが重要な役割を果たしています。これらの研究が加速した原動力は、ベンチャーに代表される起業家精神とイノベーションです。私は早稲田大学時代に、ベンチャーをテーマにした講座を開設し、成功したベンチャー経営者を私の授業に招いて学生に成功体験を語ってもらいました。その講座の登壇者の一人で、皆さんも耳にしたことがあるかと思いますがGMOインターネットグループの社長である熊谷正寿氏とこの講義録ともいえる「成功への熱い思いを君に」と題した本を出版しました。彼は、高校卒業後、ベンチャーを起業し、現在ではGMOインターネットを年商2,000億円の大企業にまで成長させた代表的な起業家のひとりで、日本の資産家100人にも数えられています。

 アメリカでも、30年前にシリコンバレーで生まれた、アップル、グーグル、アマゾンなどのベンチャー企業が、今では世界中の情報を管理する巨大IT企業となっていますので、これからは、デジタルの世界に対応できる実力を備えた若者が日本の中心的なリーダーになっていくと言っても過言ではないと思います。

 サービス経営学部を卒業された皆さんは、本学でこのような現在の社会環境とともに、ホスピタリティについても深く学んで来られました。AIはかなり進化してきましたが、これからさらに進んでいくデジタル化社会にあって、ホスピタリティ、言い換えれば、人でしか理解できない優しい感性を育んでこられた皆さんこそがデジタルに新しい発想を取込む担い手となり、これからの新しい事業の芽を見つけだしてくことができるのではないかと期待しています。ぜひとも、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 また、看護学部卒業生の皆さんの就職先である病院でもデジタル化がますます進んでいます。ダビンチのように、手術ができるロボットも開発され、将来的には看護師の仕事を手助けする介護ロボットも当たり前に活躍する時代になることでしょう。皆さんは、この長寿社会の中で、想像もつかないデジタル社会に遭遇していくことになると思います。数年前、私は政府の依頼で欧州の病院のデジタル化を視察しました。腕バンドに患者情報が凝縮され、どこにいても看護師が患者さんの健康状態を確認できる仕組みです。技術的なことはデジタル化で便利に快適になることは間違いありません。しかし、デジタル化だけでは補えない患者さん自身の「生きる力」「治りたい気持ち」を支えることができるのは、本学のホスピタリティ教育を通じて人に寄り添うことの大切さを学んできた皆さんではないでしょうか。デジタルと人間らしさを自然に結びつけることができる皆さんが築いてくれるであろう新しい時代をとても楽しみにしています。

 今年は、新型コロナウイルス感染症対策のため、大学に来ることができず、自宅での遠隔授業など、これまでに経験したことがない大変な辛い日々を過ごされたかと思います。 本当はもっと、友人たちと一緒に大学内で学び、思い出を共有されたかったことでしょう。これからもまだしばらく我慢の時期は続くかもしれません。しかし、このような環境だからこそ、相手を思う気持ちを忘れないでいただきたいと思いますし、その思いやりを通じて自分自身も新しい楽しみや喜びの発見が得られるのではないかと思います。

 最後になりますが、西武文理大学は昨年度創立20周年を迎えました。私はこの西武文理大学を、地域社会にとっても、在学生や卒業生にとっても、そしてまた我々教職員にとっても、人々の幸せと社会の持続的な発展に貢献しうる、誇りある大学にしたいと考えています。そして卒業される皆さんも、本学での学びを活かし立派な社会人となっていただけるものと確信しています。

 教職員一同、新しい世界に踏み出す皆さんを応援しています。西武文理大学のOB、OGであるという誇りを胸に、皆さんがこれからの時代にあって大いに輝き、ご活躍されることを心から祈念して、私からのメッセージといたします。 

  令和3年3月16日

  西武文理大学  
                                       学長 小尾 敏夫

(令和3年3月16日 令和2年度卒業証書・学位記授与式 学長式辞)

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