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大和合金株式会社・三芳合金工業株式会社訪問

サービス経営学部藤野ゼミの4年生が卒業論文の研究で大和合金株式会社・三芳合金工業株式会社を訪問

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サービス経営学部藤野ゼミの4年生が卒業論文の研究で大和合金株式会社・三芳合金工業株式会社を訪問

サービス経営学部の藤野洋教授(専攻:中小企業論、持続可能な開発目標(SDGs))と藤野ゼミの4年生4人が2023年9月21日に大和合金株式会社(本社:東京板橋区:1953年設立)の三芳工場と三芳合金工業株式会社(埼玉県入間郡三芳町:1963年設立)を訪問しました(両社は関係会社)。両社は、2008年度「勇気ある経営大賞」(東京商工会議所)の大賞、2022年度「グッドカンパニー大賞」(中小企業研究センター)の特別賞をはじめとして、多くの顕彰・表彰の実績をもつ外部からの評価の高い企業です。訪問の目的は、中小企業の生産性向上などをテーマとして研究し、卒業論文を作成するための情報を聴取するためです。

最初に、代表取締役社長の萩野源次郎氏から両社の概要について以下のようなご説明をいただきました。
・大和合金は加工・販売、三芳合金工業は開発・製造を担っており、製品としては、銅合金を基に、鋳造品、鍛造品など多様な製品を日本国内の大手メーカーのみならず、世界的なメーカー等多数の販売先に供給しているきわめて技術力の高いメーカーです。その独自性の高さが端的に表れているのが、人体への有害性が懸念されているベリリウムを使用しない特殊銅合金である「NC合金」の開発です。
・このような技術力の高さで世界的に評価が高く、販売先は国内外の大手メーカー中心に400社超、用途も自動車、鉄道、航空機、船舶、鉄鋼、機械、重電、液晶、金型、光ファイバー・海底ケーブル、半導体、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)、液晶、核融合と多岐にわたっています。
・折しも円安で輸出環境が好転していることもあり、海外戦略としては航空産業、宇宙産業、核融合、粒子加速器などの分野への進出に力を入れており、チャレンジ精神とリスクテイクで発展を目指しています。
・人材育成の3本柱は、①固有技術の向上(著名な研究者による月例技術勉強会による)、②管理技術の向上(5S、QC、品質マネジメントシステムの認証取得などによる)、③人間力の向上(「禅と論語の勉強会」、木鶏会(人間学の月刊誌の読書会)、並びに当社敷地内で地域住民等にも開放してプロの音楽家を招いて開催する「みよし森の音楽会」などによる)です。従来から家族的な経営で、社員・地域・仕入先にも愛される企業を目指しています(最も高齢の従業員は88歳、最も若い従業員は21歳と世代の多様性もあり、親子2代での従業員も少なくありません)。加えて、近年海外人財を積極的に採用しており人材の多様性(ダイバシティ)が一段と高まってきています。
・SDGsにとっても重要なカーボンニュートラルにも力をいれており、2021年には、カーボンニュートラルLNGバイヤーズアライアンスに加盟し、三芳町に対して「みよしSDGs宣言」を行いました。さらに、2023年からは、新たにRE100(再生エネルギー100%)のグリーベーシックプランを購入してCO2の排出量を削減する予定です。

【萩野社長からのご説明の様子】向かって左側奥が萩野社長、右側が学生

ご説明の後に、両社の工場を萩野社長にご案内いただき、合金の鋳造・鍛造などの製造現場や、大手メーカーから譲り受けた100年以上前の機械設備(マンネスマン穿孔機)や連続鋳造機、金型製造などの現場も見学させていただきました。その過程で、同社の多岐にわたる製品の高度な一貫生産体制の競争力の高さがわかりました。
【合金の製造】

【高温の合金の鍛造】

【マンネスマン穿孔機】



【マンネスマン穿孔機で筒状に孔(あな)を穿(うが)たれた高温の合金】

【連続鋳造機】

工場見学後には、学生との間で質疑応答と意見交換を行い、萩野社長から丁寧なお答えをいただきました。萩野社長をはじめとする両社の皆様のご厚意で、訪問した学生は、地域の企業の経営と生産活動の現場を直にみるという貴重な経験と卒業論文の作成にとって参考になる多くの学びを得ることできました。

なお、大和合金株式会社と三芳合金工業株式会社については、藤野教授が紹介した以下の記事もご覧ください。

「研究開発と人材育成で特殊銅合金を国内生産」元気das® biz2023年6月12日発行(編集・発行所/㈱シーズン元気das® biz編集室)



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