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武州工業株式会社訪問

サービス経営学部藤野ゼミの4年生が卒業論文の研究で武州工業株式会社を訪問

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サービス経営学部藤野ゼミの4年生が卒業論文の研究で武州工業株式会社を訪問

サービス経営学部の藤野洋教授(専攻:中小企業論、持続可能な開発目標(SDGs))と藤野ゼミの4年生7人が2023年9月20日に武州工業株式会社(東京都青梅市)を訪問しました。
訪問の目的は、中小企業の生産性向上などをテーマとして研究し、卒業論文を作成するための情報を聴取するためです。

同社は、自動車用や医療機器用の金属パイプ部品などの生産を行っており、ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)の活用など、様々な取り組みで高い生産性の実現していることなどで、多くの表彰を受けている企業です。

最初に、先代社長である林 英夫相談役から当社の概要について以下のようなご説明をいただきました。
・当社の特徴的な生産方式である「一個流し生産」は自社製のミニ設備という機械を半円状に配置して、その設備を技術者が加工手順に応じて操作する。いわば生産ラインを一人の技術者が多能工として担当しています。さらに、材料管理、品質管理、出荷管理も一貫して対応しています。
・このため、人材育成が重要であり、高温になっても変色が少ないため加工が難しい金属であるアルミの加工(「アルミのロウづけ」)を新入職員に覚えさせています。また、生産性を高めて従業員の生活にも配慮しています。その例が「8.20体制」(1日8時間、1か月20日勤務で残業を無くし、休日をしっかりとりましょう)という社内活動です。また、女性にも働きやすい様々な制度を設けています。
・人間による製品検査ではヒューマンエラーは取り除けないため、品質の閾値が上がりすぎ過剰品質による廃却品が増えます。これを改善して生産性を向上させるために、AIによる不良品検出のシステムを開発・導入しています。これは、廃却品の減少を通じて資源の節約や環境保護などSDGsにも寄与しています。
・人材育成に資する企業行動としてのSDGsを重視しており、目標3~5,7~9,11,13,14,17に該当する取り組みに力を入れ、人件費の低い国(ローコストカントリー)のライバルにも対抗することのできる高い生産性の実現とそのレベルアップに常に取り組んでいます。
・「地域の雇用を守る」という使命感を持っており、そのためには利益を計上し続けること、そして納税することが重要と考えています。当社は黒字経営を50年以上連続しており、優良申告法人として税務署から7回表敬されています。

【引用先】同社 Web

【林相談役からのご説明の様子】向かって右側奥が林相談役、手前が総務人事担当の宮川梨恵氏。左側が学生

ご説明の後に、本社工場を林相談役にご案内いただき一個流し生産やAIによる不良品検出の現場や最新鋭に機械設備などを見学しました。その過程で、社内での人材育成の実態と同社の生産体制が絶え間なく高度化している様子がわかり、同社の高い生産性につながっていることもわかりました。

【林相談役のご案内による本社工場の見学】


工場見学後には、学生との間で質疑応答と意見交換を行い、林相談役から丁寧なお答えをいただきました。

林相談役をはじめとする武州工業株式会社の皆様のご厚意で、訪問した学生は、地域の企業の経営と生産活動の現場を直にみるという貴重な経験と卒業論文の作成にとって参考になる多くの学びを得ることできました。

なお、同社については、藤野教授が紹介した以下の記事もご覧ください。

「人材育成とICTで飛躍 高生産性サプライヤー」元気das® biz2022年9月20日発行(編集・発行所/㈱シーズン元気das® biz編集室)

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